炭素材料学会1月セミナー

エネルギー・環境材料としてのポーラスカーボン~未来を拓く古くて新しいカーボン~

 ポーラスカーボンは様々な原料・方法で合成することが可能で、その多様な細孔構造、大きな比表面積、表面化学特性をもつ魅力的な材料です。代表的なポーラスカーボンである活性炭は、その特性を生かして様々な応用がなされてきました。
 現在も盛んに研究開発が進められ、さらなる高機能化や用途の多様化が図られています。エネルギー材料としては、キャパシタや電池などの蓄電デバイス用の電極材としての応用があげられます。モバイル電子機器の電源として使用されているだけでなく、近年ではハイブリッド自動車や電気自動車用電源、再生可能エネルギーの蓄電源としても利用されており、ますます期待されています。また、環境材料としては、空気清浄機のフィルターや浄水器のカートリッジなどで吸着剤として重要な役割を果たしています。
 このようにポーラスカーボンは、エネルギー・環境材料の重要な材料ですが、その重要性が増すとともに原料や製法・用途がますます多様化・複雑化しています。今後の幅広い用途開発を考える上で、古くからなじみのある材料ですが注目される分野になってきています。
 そこで本セミナーでは、主にポーラスカーボンの開発を行っている大学および企業の方々に研究・開発状況ならびに今後の展開などを講演していただきます。炭素材料研究、電子、エネルギーデバイスの開発、環境浄化などに取り組まれている方々の多数のご参加をお待ちしております。

日 時

2020年1月24日(金)  10:00~16:45

場 所

日本教育会館 第三会議室
〒101-0003 東京都千代田区一ツ橋2‐6‐2
TEL:03‐3230‐2831
URL:http://www.jec.or.jp/

主 催

炭素材料学会

協賛(予定)

日本化学会,電気化学会,化学工学会,応用物理学会,日本セラミックス協会, 日本表面真空学会,日本金属学会,日本吸着学会,日本MRS, 触媒学会,日本エネルギー学会,木質炭化学会,表面技術協会,フラーレン・ナノチューブ・グラフェン学会,活性炭技術研究会,炭素協会,炭素繊維協会,大阪科学技術センター

定 員

80名

参加費

正会員(協賛学協会含)・賛助会員 25,000 円,学生会員(協賛学協会含) 5,000 円,
非会員 35,000円,学生非会員 10,000 円(消費税及びテキスト代を含む)

プログラム

  1. 10:00~11:00
    炭化物・活性炭の細孔構造とガス吸着特性の評価 

    (関西大学)林 順一
    1)吸着量・吸着速度の評価
    2)比表面積の評価
    3)細孔容積・細孔分布の評価
  2. 11:00~11:50
    米の籾殻を原料とした多孔質炭素材料TriporousTM(トリポーラスTM)の基本特性と応用展開

    (ソニー㈱)田畑誠一郎
    1)開発の経緯
    2)トリポーラスの製造方法
    3)トリポーラスの細孔構造と吸着特性
    4)トリポーラスの水相分野での応用
    5)トリポーラスの気相分野での応用
    6)おわりに
  3. 13:20~14:10
    高機能活性炭マックスソーブ®について

    (関西熱化学㈱)塚﨑孝規
    1) アルカリ賦活のメカニズム
    2) 用途展開の事例
    3) 新規開発品の紹介
  4. 14:10~15:00
    工業的プロセスで作成した細孔制御多孔質炭素の化学・物理物性と機能的用途評価

    (東洋炭素㈱)森下隆広
    1) 多孔質炭素材料の概要と工業プロセス
    -1.細孔サイズと機能性
    -2.工業的製造プロセス
    -3.多孔質炭素材料の化学・物理特性と設計
    2) 多孔質炭素の用途例と課題
    -1.電気化学・化学用途
    -2.形状賦形と実装課題
  5. 15:05~15:55
    活性炭素繊維の基礎と応用

    (大阪ガス㈱)吉川正晃
    1) 活性炭素繊維の概要
    2) 活性炭素繊維の応用製品
    3) 活性炭素を用いる大気浄化技術
    4) 今後の市場と開発動向
  6. 15:55~16:45
    活性炭の利用技術

    (㈱クラレ)大塚清人
    1) 活性炭の需要
    2) 活性炭の原料と製法
    3) 活性炭の構造と特徴
    4) 活性炭の利用技術

申込方法

WEB上の手続きによる申し込みをお願いいたします。

郵便振替での支払を希望される方は, 学会HP から1月9日(木)までにお申込みください。
クレジットカードでの決済の場合,申込登録は,1 月21日(火)まで受付可能です。
登録完了後,郵便振替票付請求書をお送りさせていただきます。参加費は1月16日(木)までにご納入ください(払込期日厳守)。当日の申込みも会場にて受付けております。

参加申込に関するお問い合わせはこちら
炭素材料学会1月セミナーヘルプデスク
E-mail:tanso-koshukai[at]bunken.co.jp([at]を@に変更してください。)
FAX:03-5227-8632

日本教育会館へのアクセス(会場までのアクセス)
http://www.jec.or.jp/koutuu/