炭素材料学会基礎講習会

「多様な炭素材料の物性・機能の基礎」

 炭素材料は,原子番号6の元素である炭素を主成分とする多種多様な材料の総称で,黒鉛,木炭,活性炭,カーボンブラック,炭素繊維,ダイヤモンドなどが含まれます。近年,ナノカーボンとも呼ばれる,カーボンナノチューブ,グラフェン,鋳型炭素などの材料も現れ,多彩な材料が,多岐にわたる分野で用いられています。その理由は,炭素材料が有用な物性を示し,機能が多岐にわたるためです。特にリチウムイオンとの層間化合物形成機能は,記憶に新しい2019年ノーベル化学賞「リチウムイオン電池の開発」の受賞理由の根幹をなしています。
 このように炭素材料は多様ではありますが,1つの元素から構成されていることは共通しており,したがって,形態,物性,機能は相互に関連しているといえるでしょう。多様な材料について幅広く理解,知識を習得することが,炭素材料を正しく理解して応用開発をめざすためにも有益です。本セミナーでは,各種炭素材料とその特性,機能についての基礎知識について学べる2日のコースを企画いたしました。炭素材料に興味をもたれる方々,かかわっている方々の知識の修得・確認する場として是非ご利用ください。
 なお,どちらか1日を選び参加することもできます。
 事前質問は,10月7日(水)まで学会HPから受け付けます。質問内容によっては回答できない場合もありますので,ご了解ください。なお,質問内容に関する秘密保持はできかねますのでご注意ください。
 皆様のご参加をお待ちしております。

日 時

2020年10月15日(木)10:00~18:00
2020年10月16日(金) 9:30~17:30

場 所

オンライン開催(Zoomウェビナーにより開催します。)

主 催

炭素材料学会

協 賛

日本化学会,電気化学会,応用物理学会,日本セラミックス協会,日本表面真空学会,日本吸着学会,大阪科学技術センター

参加費

(消費税及びテキスト代を含む)
※1日コース、2日コースの参加ともに、本講習会の全テキストを閲覧できます。(10月5日追記)

【個人料金(1名のみ接続可)】
<2日コース>
正会員(協賛学協会含)・賛助会員 50,000 円
学生会員(協賛学協会含)10,000 円
非会員 75,000 円
学生非会員 20,000 円
<1日コース>
正会員(協賛学協会含)・賛助会員 30,000 円
学生会員(協賛学協会含)5,000 円
非会員 50,000 円
学生非会員 10,000 円
【グループ料金(最大5名接続可)】
<2日コース>
正会員(協賛学協会含)・賛助会員を含むグループ 75,000 円
学生会員(協賛学協会含)のみのグループ 15,000 円
非会員を含むグループ 112,500 円
学生非会員を含むグループ 30,000 円
<1日コース>
正会員(協賛学協会含)・賛助会員を含むグループ 45,000 円
学生会員(協賛学協会含)のみのグループ 7,500 円
非会員を含むグループ 75,000 円
学生非会員を含むグループ 15,000 円

(※ グループ料金は,以下の例を参考にご選択ください。)
例1:正会員1名,学生会員3名のグループが2日コースを希望の場合
⇒「<2日コース> 正会員(協賛学協会含)・賛助会員を含むグループ 75,000 円」
例2:正会員1名,非会員1名,学生会員3名のグループが1日コースを希望の場合
⇒「<1日コース> 非会員を含むグループ 75,000 円」
例3:正会員2名,非会員1名,学生会員1名,学生非会員1名のグループが2日コースを希望の場合
⇒「<2日コース> 非会員を含むグループ 112,500 円」)

申込方法

WEB上の手続きによる申し込みをお願いいたします。

郵便振替での支払を希望される方は,学会HPから9月29日(火)までにお申し込みください。
登録完了後,郵便振替票付請求書をお送りさせていただきます。参加費は10月9日(金)までにご納入ください(払込期日厳守)。
クレジットカードでの決済の場合,申込登録は,10月11日(日)まで受付可能です。

プログラム(予定)

表紙
目次

<10月15日(木)>

  • 10:00~11:30
    人造黒鉛材料の製造,構造解析,高温物性

    (産業技術総合研究所) 岩下哲雄 1) 人造黒鉛材料の製造(原料と炭素化)
    2) 黒鉛化の現象(ソフトカーボン・ハードカーボン)
    3) 黒鉛化による物性の変化
    4) 人造黒鉛材料の高温物性
  • 11:30~12:45
    昼食
  • 12:45~14:15
    活性炭の製造とその利用

    (関西大学) 林 順一
    1) 活性炭の製造方法(ガス賦活法,薬品賦活法)
    2) 活性炭の細孔構造の評価
    3) 活性炭のエネルギーデバイスとしての利用
    4) 活性炭の医薬品としての利用
  • 14:15~14:30
    休憩
  • 14:30~16:00
    グラフェンの合成・物性・応用,そして二次元物質への広がり

    (九州大学) 吾郷浩樹 1) 単層グラフェン
    2) 二層グラフェン
    3) グラフェンへのインターカレーション
    4) 他の二次元物質の最新研究
  • 16:00~16:15
    休憩
  • 16:15~17:45
    カーボンナノチューブの基礎とエネルギーデバイスへの応用

    (名古屋工業大学) 川崎晋司 1) カーボンナノチューブの構造と分類
    2) 単層カーボンナノチューブの電子構造
    3) 単層カーボンナノチューブの電池電極特性
    4) 分子内包単層カーボンナノチューブの次世代電池への応用
    5) 単層カーボンナノチューブの光触媒への応用
  • 18:00
    終了

<10月16日(金)>

  • 9:30~11:00
    カーボンブラックの基礎~応用

    (東海カーボン株式会社) 栗栖研吾 1) カーボンブラックとは
    2) カーボンブラックを使用した材料特性
    3) 最新動向(ニーズと研究開発)
  • 11:00~11:15
    休憩
  • 11:15~12:45
    炭素繊維の基礎

    (東レ株式会社) 田中文彦
    1) 炭素繊維とは?
    2) 炭素繊維の力学特性
    3) 炭素繊維の微細構造
    4) 炭素繊維とナノカーボン
    5) 炭素繊維の進化
  • 12:45~14:00
    昼食
  • 14:00~15:30
    鋳型法によるナノカーボン材料の合成

    (東北大学) 西原洋知
    1) 鋳型法とは
    2) 鋳型法による材料調製のポイント
    3) 鋳型法で調製される様々な材料
    4) 鋳型法の周辺技術
  • 15:30~15:45
    休憩
  • 15:45~17:15
    ダイヤモンドの電極材料への応用展開

    (慶應義塾大学) 栄長泰明
    1) ダイヤモンドの合成と基礎物性
    2) ダイヤモンド電極の電気化学特性
    3) 環境・医療用高感度センサーとしての応用
    4) CO2還元用電極としての応用
  • 17:30
    終了

■参加申込に関するお問い合わせはこちら
炭素材料学会 基礎講習会ヘルプデスク
E-mail: tanso-koshukai[at]bunken.co.jp([at]を@に変更してください。)
FAX: 03-5227-8631